本堂修復、完成へラストスパート

建具建て込み開始

大安禅寺の本堂修復工事もいよいよ完成に向けてラストスパート。
■ 市橋建具様による丁寧な作業
本日より、本堂内部における建具の建て込み作業が始まりました。

現場では、市橋建具様が一つひとつ丁寧に建具を組み立て、微調整を繰り返しながらはめ込み作業を進めてくださいました。
今回の工事は新築ではなく文化財修理。
長い年月を経た枠組みには微妙な「曲」があり、その形に合わせて建具を収めるには、熟練した職人ならではの技が求められます。
その手仕事が、歴史ある本堂を再び息づかせています。
■ 狩野元昭筆の襖絵、六年の修復を経て

さらに、本堂の襖には福井藩お抱え絵師・狩野元昭による水墨画が描かれ、室中(しっちゅう)には「十六羅漢図」が納められます。

これらの襖絵は、金沢市にある専門の修復工房にて、実に6年もの歳月をかけて修理されました。

長い時を経て、再び立派な姿となった襖絵を前にしたときの感動は、言葉に尽くせぬほどです。
■ 完成まで、もう間もなく

文化財修理とは、単なる「古いものの交換」ではなく、古き良き先人の思いや歴史を未来へと受け渡す営みです。

職人たちの手によって一つひとつの工程が積み重なり、本堂は本来の姿を取り戻しつつ美しさはさらに増しております。

完成の日も、いよいよ近づいています。
新たな息吹を得た本堂を、ぜひ多くの方々にご覧いただけるように準備を進めていきたいと思います。

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