職人の技

細かいところまで光る技術

現在、大安禅寺では本堂内部の修復工事が着々と進められています。日々その様子を見守るなかで、至る所に職人の確かな技と情熱が刻まれており、思わず心を打たれる光景に出会うことができます。
とりわけ注目すべきは、棟梁自らが手がける本堂大玄関の懸魚(げぎょ)彫刻。繊細な曲線と力強い造形が彫り出されていくその姿からは、木と語り合うように丁寧に向き合う職人の姿勢が伝わってきます。
また、左官職人による白壁の漆喰塗りも見逃せません。何層にもわたって丁寧に塗り重ねられた壁面は、光を柔らかく受け止め、静かに美しさを放っています。細部まで妥協なく仕上げられたその白壁は、まさに日本建築美の結晶といえるでしょう。
この工事を通じて、受け継がれてきた伝統技術が新たな息吹をもって蘇っていく姿に、改めて日本の職人文化の奥深さを実感します。今後の進捗も、ぜひ多くの方にご覧いただきたいと思います。

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