秋空に響く「わっしょい!」

白山神社の秋祭りに寄せて 
-地域の絆と祈りがつなぐ、変わらぬ秋の風景-

今日は、秋晴れというよりもまるで夏日のような一日。
大変暑さの厳しい中、地元・白山神社の秋祭りが行われました。

最初の立ち寄り場所は、毎年恒例となっている大安禅寺。
お神輿を担ぐ皆さんの「わっしょい!」の掛け声が境内に響き渡ると、
その力強さにこちらも自然と背筋が伸びます。

私の幼いころ、この祭りは地域の子供たちで大いに賑わい、
夜店や屋台が立ち並ぶのが一年の中でも楽しみの一つでした。
あの頃の灯りと笑い声はいまも心に残っています。

しかし、時代の流れとともにこの地域でも子供の数が減り、
行事そのものの存続が難しくなっている現実もあります。
それでも、地域の皆さまが心を合わせ、
この伝統を守り伝え続けておられる姿には深い敬意を覚えます。
大安禅寺もまた、こうした地元の檀家の皆さまのお支えによって
今日まで護持発展してまいりました。

「人の心が人をつなぎ、思いが形を残す」――
まさにその尊い営みを、この秋祭りを通して改めて感じさせられました。

子供と大人が一緒に声を合わせて「わっしょい!わっしょい!」と
秋の空へ突き抜けるように響かせるその声が、
山間にこだまして本当に心地よく、清々しい一日でした。

大安禅寺 髙橋玄峰 合掌

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