夏休み、子どもたちと坐る時間

子どものまっすぐな心が、私の心を調えてくれる

夏休みに入り、大安禅寺では児童クラブの皆さんをお迎えしての「子ども坐禅会」が始まりました。

毎年、この時期になると元気いっぱいの子どもたちの声が境内に響き渡り、お寺全体が明るい空気に包まれます。

中には初めてのお寺、初めての坐禅の子供たちもおります。

最初は少し緊張した面持ちだった子どもたちも、姿勢を正し、一生懸命に坐ろうとする姿を見ていると、その真っ直ぐな心に私自身が教えられる思いになります。

坐禅は、上手に坐ることが目的ではありません。

「今の自分の心に気づくこと」。それが何よりも大切です。

法話では、「夏休みは思い切り遊ぶことも、勉強することも、新しいことに挑戦することも大切。でも、その前に、自分の心と仲良くなる時間を持ってほしい」と、子どもたちにも分かるように身近なたとえ話を交えながらお話ししました。

人は楽しいことがあると心が浮かび、嫌なことがあると心が沈みます。

でも、その心に振り回されるのではなく、「今、自分はこんな気持ちなんだな」と気づくだけで、心は少しずつ落ち着いていきます。

それが坐禅の第一歩です。

坐禅を終えた子どもたちは、「足がしびれた!」「意外と楽しかった!」「また坐りたい!」と、笑顔で感想を話しながら帰っていきます。その一人ひとりと挨拶を交わす時間が、私にとっても毎年楽しみなひとときです。「また来年も元気な姿で会おうね。」そんな約束をしながら見送る子どもたちの後ろ姿に、今年もたくさんの元気をいただきました。
さて、境内では蓮の花も見頃を迎えています。

この蓮は、福井藩松平家より賜ったと伝わる歴史ある蓮です。朝日を浴びながら、凛として咲く姿は実に美しく、暑さ厳しい夏の中にあっても、見る人の心に清らかな涼を届けてくれます。
一方で、今年は蓮池の一部が猪に荒らされてしまい、大切に育ててきた蓮が傷んでしまったことは、とても残念でした。

自然と共にあるお寺だからこその出来事とはいえ、やはり悲しい気持ちになります。

今年、この場所には新たに庭園墓地の造成を予定しております。

工事に合わせて、この歴史ある蓮も大切に守りながら株分けを行い、未来へ受け継いでいきたいと考えています。

また、その様子も皆様にご報告できればと思います。

子どもたちの澄んだ眼差し、そして泥の中から清らかに咲く蓮の花。どちらも、「今を懸命に生きる美しさ」を私に教えてくれました。私もまた、その姿に負けないよう、一日一日を丁寧に積み重ねてまいりたいと思います。(住職)

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