季節の移ろいに学ぶ

彼岸花と共に歩む秋のひととき
秋も深まりゆく十月、朝夕の涼やかな風が心を和ませてくれる頃となりました。
私たちは日々の仕事や用事に追われ、知らず知らずのうちに自らの心を見失うことがあります。そんな時こそ、人として振り返り、反省せねばならぬのだと気づかされます。

秋風は、硬くなった心をほぐし、見失ったものを取り戻す手助けをしてくれる。そんなひとときを大切に歩んでいきたいものです。
境内では、今年もまた例年より遅れて彼岸花が咲き始めました。
深紅に染まったその花の美しさには、思わず目を奪われます。その赤の深みは、まるで日々のご縁を一つひとつ積み重ねてきた証の色合いのようにも思われます。

人もまた、喜びや悲しみ、出会いや別れという様々な経験を経て、少しずつ人としての深みを増していくのでしょう。

自然が示してくれるものには、今を生きる私たちが学ぶべきことが多くあります。

南無観世音菩薩 報恩感謝 
大安禅寺 髙橋玄峰 合掌

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